札幌・赤れんが庁舎で出会う、池に映る秋の彩りと小さな日常
秋の札幌は、空気が澄んでいて、どこを歩いていても心が洗われるような景色に出会えます。
中でも私が心から癒やされたのは、「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」の前庭に広がる池の風景でした。歴史ある建物と、都会の喧騒を忘れさせてくれる紅葉、そして自然と人と鳥たちが静かに共存する空間——そこには、札幌の秋ならではの魅力がぎゅっと詰まっていました。
赤れんがの前庭で、静かに色づく秋を楽しむ
池のまわりにはイチョウやモミジが美しく色づき、その鮮やかな葉たちが水面に映る様子は、まるで印象派の絵画のよう。風が吹くたび、落ち葉がひらひらと舞い、地面を黄金色に染めていきます。
2枚目の写真では、黄色い絨毯のように積もった落ち葉の上に、たくさんのハトたちが集まり、思い思いの時間を過ごしていました。観光客の声もどこか控えめで、まるで鳥たちの世界をそっと見守っているような、優しい時間が流れていました。
池には水鳥の姿もあり、静かに泳ぐ姿が紅葉の反射と重なって、より一層風情を感じさせます。
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)とは?
明治21年に建てられたこの赤れんがの建物は、ネオ・バロック様式の西洋建築として知られ、北海道の開拓の歴史を今に伝える貴重な文化財です。2025年現在は保存修理工事のため建物内部は閉館中ですが、前庭(庭園)や池エリアは引き続き自由に見学可能となっており、散歩や写真撮影を楽しむ人たちで穏やかににぎわっています。
歴史ある建物を背景に、四季折々の自然を楽しめるこの庭園は、札幌市民にとっても観光客にとっても特別な存在です。
秋の赤れんが前庭の楽しみ方
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紅葉の見頃:例年10月下旬から11月上旬にかけてがピーク。午前中は光が池に美しく差し込み、午後はしっとりとした雰囲気が楽しめます。
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落ち葉のじゅうたん散策:池の周りでは、ハトやカモといった野鳥たちがのんびりと歩き回る姿を観察できます。ちょっとしたバードウォッチング気分も味わえます。
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フォトスポット多数!:水面への紅葉の映り込みや、自然と建物の対比など、スマホでも本格的な一枚が撮れるスポットが随所に。
アクセス情報
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所在地:札幌市中央区北3条西6丁目(札幌駅から徒歩約5分)
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最寄駅:JR札幌駅/地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ駅」から徒歩圏内
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入場料:庭園の見学は無料(※建物内部の見学は現在休止中)
おわりに:札幌の中にある、もうひとつの静寂
今回の訪問では、賑やかな札幌駅周辺から少し歩くだけで、こんなにも心が落ち着く場所があることに驚かされました。写真からも伝わるように、赤れんが庁舎前庭の池には、自然と歴史と、街の生活が優しく交差する時間が流れています。
紅葉の鮮やかさに包まれ、落ち葉に遊ぶハトを眺めながら、思わず「また来たい」と思える——そんな、札幌のとっておきの秋景色でした。
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