静寂の湖畔リゾートへ——函館大沼 鶴雅リゾート「エプイ」で過ごす癒やしの時間
北海道・函館から車で約40分。
喧騒から離れたその先に、まるで時間が止まったかのような場所がありました。
今回訪れたのは、大沼国定公園のほど近くにある「函館大沼 鶴雅リゾート エプイ(EPUI)」。
湖と森に囲まれたこのリゾートは、「日常から一歩抜け出したい」と願う大人のための隠れ家のような場所です。
美しいガーデンに包まれて
まず心を奪われたのが、ホテルのエントランスに広がるガーデンの美しさ。
ふんわりと立ちのぼるミストに包まれながら、色とりどりの花々が水盤の上に浮かぶように咲いていて、まるで絵本の中の庭園のようでした。
白く大ぶりのアジサイが咲く初夏の風景は、しっとりと落ち着いた雰囲気で、訪れた瞬間から五感がゆっくりと開いていくのを感じます。
木々に囲まれたテラスにはチェアやテーブルもあり、ここでコーヒーを飲みながら読書をするのも素敵なひとときです。
目の前には鳥の声と風の音だけ。
まるで自然が話しかけてくるかのような、そんな感覚になります。
湖に抱かれる——大沼の穏やかさを感じて
リゾートの奥に進むと現れるのは、大沼湖畔のデッキテラス。
タイル張りの白いソファやテーブルが設置されたモダンな空間で、湖を眺めながら静かに過ごせる贅沢なスペースです。
天気が曇りがちの日でも、そのモノトーンの空と湖面の静けさが重なって、幻想的な世界観が広がります。
湖には小さな無人島が浮かび、その向こうにはなだらかな山々がうっすらと見え、時折カモがすっと水面を滑るように泳いでいきます。
喧騒もスマホの通知も届かないこの場所で、深く深呼吸する——それだけで旅の意味を見つけられる気がしました。
🌲森の中の遊歩道を抜けて
宿の裏手からは、木々に囲まれた遊歩道が湖畔へと続いています。
整備されたウッドデッキの道は歩きやすく、雨上がりでも快適。
まるで森と湖をつなぐ“自然の回廊”のようです。
木漏れ日が差し込む中を歩いていると、日々の疲れや雑念が、少しずつ洗い流されていくような感覚になります。
途中にはベンチもあり、誰にも邪魔されず自然と向き合えるひとときも楽しめます。
「鶴雅リゾート」ならではの心づくしのもてなし
「エプイ」という名前には、「豊かさ」を意味するアイヌ語が込められているそうです。
その名のとおり、館内の設えやサービスは洗練されていながらも温かみがあり、スタッフの方々の心づかいが随所に感じられました。
地元食材をふんだんに使ったディナーや、焼きたてパンが並ぶ朝食ブッフェも絶品。
室内温泉やライブラリーラウンジなども整っており、「ホテルにいることそのものが旅になる」——そんな贅沢な体験ができます。
アクセス情報:自然と上質のちょうどいい距離
「函館大沼 鶴雅リゾート エプイ」は、北海道の南部にある大沼国定公園の近くに位置し、函館市内から車で約40分と、観光と自然のどちらも楽しめる絶妙な立地です。
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車でのアクセス
函館市街地から国道5号線を北上し、大沼方面へ。駐車場は無料で完備されており、リゾート利用者なら安心してアクセスできます。 -
電車でのアクセス
JR函館駅から「JR大沼公園駅」または「JR大沼駅」まで移動(快速で約30〜40分)。駅からはタクシーまたは事前に宿泊施設に送迎を相談するとスムーズです。 -
空路利用の場合
道外から訪れる方は函館空港の利用が便利。空港からレンタカーやタクシーで約50分ほどで到着します。
自然の中にありながらも、道のりは決して遠すぎず、まさに「ちょっと贅沢な非日常」にぴったりの距離感です。
🍽 朝食の時間は、まるで“北海道ブランチ”
朝目覚めて、森の香りと静けさに包まれながらいただく朝食——これもエプイ滞在の大きな楽しみのひとつです。
ダイニングでは、地元・北海道産の新鮮な素材を使った彩り豊かなモーニングビュッフェが用意されています。
特に印象的だったのは、ホテルで焼かれている自家製のパン。外はパリッと中はふんわり、バターの香りが広がるクロワッサンはおかわり必至です。
その他にも、
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地元野菜のサラダバー
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手作りジャムや地元酪農のバター
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北海道米の炊きたてごはん
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鮭や季節の煮物などの和惣菜
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コーンスープや温かいスープ料理
などが並び、朝からゆっくりと“ごちそう時間”を過ごせます。
窓の外に広がる木々を眺めながら、旅のスタートにふさわしい豊かなひとときを過ごせるのも、この場所の大きな魅力です。
🏡 館内施設と過ごし方のヒント
1. ライブラリー&ラウンジスペース
エントランス横のラウンジには、デザイン性の高い家具と本棚が並び、ゆったり過ごせる読書空間があります。
カフェのようにくつろぎながら、旅の記録を書いたり、お茶を片手に静かに時間を楽しんだり…。
まるで自宅のリビングのような安心感に包まれます。
2. 貸切風呂(プライベートバス)も完備
館内にはプライベートで使える貸切風呂も用意されています(事前予約制)。
温泉でゆったりと疲れを癒やしながら、湖と森を感じる静かなバスタイムは、まさに「極上のご褒美」そのものです。
3. 夜のライトアップと星空
晴れた日の夜には、ガーデンやテラスがほんのりとライトアップされ、昼とはまた違った幻想的な雰囲気に。
周囲に街明かりが少ないので、星空観察にも最適。満天の星を眺めながらのナイトティータイムもおすすめです。
📝おわりに:何もせず、ただ“満ちる”旅
この旅では、何かを詰め込む必要はありませんでした。
静かな湖、咲き誇る花々、森のざわめき。
それらに身をゆだねているだけで、自分自身が自然と調和していくような、そんな穏やかで満ち足りた時間が流れていました。
「函館大沼 鶴雅リゾート エプイ」は、忙しさのなかで心が少し疲れてしまったとき、
そっと訪れて、深呼吸しに行きたくなる場所です。
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