ニセコ駅がかぼちゃに染まる秋のひととき
〜パンの香りと湯けむりに癒やされる、心ほどけるローカル旅〜
北海道の中でも、特に自然と欧風の街並みが調和した風景が楽しめる「ニセコ」。冬のスキーシーズンは世界中の人でにぎわうこの街も、秋にはふんわりとやさしい空気が流れる静かな時間を迎えます。
今回は、JRニセコ駅を中心に広がる秋の風景と、思わず笑顔になってしまうような“かぼちゃづくしのハロウィン装飾”に出会う旅をご紹介します。
ニセコ駅がまるでヨーロッパの田舎町に!
まず足を運んだのは、木組みの外観がかわいらしい「ニセコ駅」。
駅舎はまるでスイスやオーストリアの小さな村にある鉄道駅のような雰囲気で、ツーリストに人気のフォトスポットにもなっています。
駅前に広がっていたのは、びっくりするほどのかぼちゃ、かぼちゃ、かぼちゃ!
大小さまざまなオレンジのかぼちゃが、駅前広場いっぱいに並べられていて、まるでハロウィンのおとぎ話の世界に迷い込んだよう。緑に囲まれたニセコの空気とよく馴染んでいて、どこか素朴で、地域の人たちの温かさを感じさせる飾り付けでした。
中にはちょっとユニークな形のものや、表情のあるかぼちゃもあって、ひとつひとつ見て回るのが楽しく、時間を忘れてしまいます。
湯けむりに包まれる「ニセコ駅前温泉 綺羅乃湯」
駅からほんの数十秒歩いたところにあるのが、地元の人たちに長年愛されている「綺羅乃湯(きらのゆ)」。その名前の通り、まるで星のきらめきのように心がほぐれる温泉です。
館内は清潔感があり、落ち着いた雰囲気。露天風呂からは秋の木々が見え、旅の疲れをゆっくり癒やしてくれます。お湯は肌あたりがやわらかく、湯上がりには体がぽかぽかと芯から温まっているのを感じられました。
ロビーにはベンチや売店もあり、地元の特産品やパンフレットも充実。観光の合間に、ふらっと立ち寄れる気軽さもうれしいポイントです。
パンの香りに誘われて——「マイトリエ」のほっこり時間
そしてもうひとつ、ニセコ駅を訪れたら外せないのが、駅構内にある小さなパン屋さん「マイトリエ」。
店内に入った瞬間、ふわっと漂ってくる焼きたてのパンの香りに、思わず笑顔がこぼれます。
ショーケースには食パン、クロワッサン、惣菜パン、スコーンなどがずらり。どれも手作り感たっぷりで、ひとつひとつ丁寧に作られているのが伝わってきます。おすすめは「ニセコ産小麦を使用したもっちり食パン」と、「かぼちゃ入りのパン」!季節限定のフレーバーもあるので、訪れるたびに違った楽しみがあるのも魅力です。
パンを片手に、外のベンチでのんびりハロウィンの装飾を眺めるひととき…これだけで旅の目的が満たされたような、そんな満足感がありました。
秋のニセコ駅周辺をもっと楽しむポイント
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のどかな田園風景と山並みのコントラスト
遠くに見えるのはニセコアンヌプリや羊蹄山。曇りの日でも幻想的で、思わず写真を撮りたくなる風景です。 -
イベント時期には地元市や収穫祭も開催
秋のニセコは農産物が豊富。タイミングが合えば、地元のマルシェや直売所で新鮮な野菜や果物と出会えるかも。 -
静かな鉄道旅を楽しむチャンス
函館本線の車窓からは、北海道の広大な自然を間近に感じることができます。移動そのものが、旅のごちそう。
おわりに:ニセコの秋は、派手じゃない。でも、やさしい。
今回の旅で感じたのは、ニセコの秋は「静かに、でも確かに心に残る」季節だということ。
赤く色づいた木々や派手な観光イベントがなくても、手づくりの飾りや素朴な風景、地元の温泉とパンの味わいが、心をそっと温めてくれました。
特別なことがなくても、特別な気持ちになれる。
そんな旅を求めている方には、ニセコ駅を中心とした秋のお散歩旅はきっとぴったりです。
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